発酵の謎は深まるばかり – 「SPECTATOR 発酵のひみつ」

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スペクテイター 発酵のひみつ

スペクテイターという雑誌が好きで、これまでもいくつかの号を購入してきた。
文章量が多く、読み応えのある内容は雑誌という形をとりながらもどこかひとつの書籍のような満足感の得られるもので、ここまで後で読み返したくなるというものも珍しい。

そんなスペクテイターの最新号の特集は「発酵のひみつ」。
最近よく発酵というワードを耳にするな〜と感じており、あっそういえばwiredのフード特集でも掲載されていたなとかなんとか思い出しながら手にとりましたが、これがなかなか面白い。
昔からの手法でアナログでありながら、実は最先端の要素が詰まっている(どこかで読んだ気がする)というなんとなく感覚が、良い意味でもさらにふわ〜と曖昧になってしまいました。

発酵デザイナー小倉ヒラクさんや、鳥取県智頭にてパン屋を営む「タルマーリー」といった方々のロングインタビューは読み応え十分。
その他、元々パンの特集を考えていたという冒頭から、パンとビールの歴史、パンを生業とした方々へのインタビュー、ニューヨーク、バンクーバーの発酵食事情や、「ヨロッコビール」の吉瀬明生さんへのインタビュー等々、発酵という切り口からそれぞれの生き方をライトに時には重く、行ったり来たりしながら常にヒントを投げかけてくれます。
どの方も発酵というミクロの世界からいつしかマクロな視点へと変化し見える範囲での世界を考えている、さらには3.11の話もところどころに登場するという共通項があり、それが発酵を通した世の中との関わり方、発酵という生き方、面白さにつながるのでしょうか。
明日からでも自宅で簡単に発酵をはじめることができるレシピなんかも紹介されており、興味が深まればまずはライトにはじめてみるのも面白そう。

さらに謎が深まりミステリアスになってしまった発酵の世界ではありますが、小倉ヒラクさんがあげていたいくつかの書籍からさらに発酵について理解を深めてみようかなと思わせてくれる、そして新たな視点を与えてくれるどこかヒントになるような1冊です。

 

スペクテイター〈35号〉 発酵のひみつ
幻冬舎 (2016-01-12)
売り上げランキング: 15,600

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